ヨーロピアンスタイルの音楽づくり
技術面では高いが、音楽がダメ・・・と文化の違いからそんな評判の日本人。ヨーロッパの文化である音楽を自分のものにしたいという方は、曲へのアプローチの仕方を根本から変えましょう!
和声感のある音楽作り、で自分の音楽(演奏解釈)を試みること。和声的な背景を無視した演奏は、誰にも理解できません。沢山の音だけで・・何?と大変嫌われます。メロディーの前に和音あり。作曲家は和音を考えてそれにメロディーを付けた、と考えれば良いでしょう。和音のカタマリだけで曲を最後まで弾いてみましょう。右手だけのところ、休符になってる場合も想像して和音を付けて下さい。(この考え方は、バッハの出だしテーマの部分でも役立ちます)
学習するには、古典のソナタの2楽章がやりやすいです。この時、トニック、ドミナント、サブドミナント (=上昇させて盛り上げるのが有効)の役割を考えながら、そして、ナポリなどの特別な和音はより強調させて弾いて下さい。よりカラーの変化が出る様にやります。
何度か試して、それが沁みついた頃、普通にもどして曲を弾いてみると(和音を感じながら)、今までとは違う世界観!?の演奏になっているはずです。
強い指で弾かねば、と、全ての音符を頑張っては・・・これも大変嫌われてしまいます。結局、大きい音というだけで起伏がなく、リズム感も出ません。
1小節ごとに見て、16分音符なんかが沢山あっても、軸となっている基本の音はわずかなはずです。4分音符で(部分的には8分音符も)予想してみて、それだけで弾いてみて下さい。その音が基本の音ということで、他はオーナメントです。
そして、例えば16分音符は、1つの4分音符を4つに分けた形のもので、その4分音符を中心にしてそれを取り巻いている・・・と思ってみる事が出来ますか? また、長い音符はエネルギーも大きい。逆に細かい音はそれよりも小さく弾いて下さい。
これらは古典の曲の学習にはたいへん有効です。ロマン派の曲で音が多い譜面の場合も、この方法で考えると整理されて、たいへんシンプルになってきます。
攻撃的な要素が強い小品の曲、現代曲など、これらが直接当てはまらないと見える曲であっても基本的には同じなのです。 ●リストの作品/メフィストワルツ、ダンテを読んで、h-mollソナタ
例えばメフィストワルツですが・・・
初版には、オーストリアの薄倖な詩人レーナウが一八三六年に書いた叙事詩『ファウスト』からの引用が、標題として印刷されている。意を示しておこう。メフィストフェレスに連れられて、ファウストは陽気に騒いでいる村の居酒屋に来る。そして彼は、肉惑的なひとりの女をみそめる。メフィストフェレスは、ヴァイオリンを弾き始める。その演奏は、官能的で甘く、時に恐ろしげに、時に暴力的でさえある。その魔法の音に導かれて、ファウストは女を誘惑して、森へと消えていく。
<友人で音楽学者(リスト研究)の | 福田弥氏の著書*より> | | | | *『リスト 作曲家 人と作品』 | 音楽の友社 2005年1月新刊 |
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この様な意味の詩が、ムジカブタペスト版(ハンガリー)の楽譜には載っています。
実際に演奏してみると、「メフィストワルツ、ダンテを読んで、h-mollソナタ」には、それぞれ共通の要素が多く繋がりを感じる作品で、ロマン派ならではのストーリー性のある曲です。
技巧的に大変難しいのも確かですが、それよりも実際にストーリーを想像しながら曲にアプローチしていける、何とも楽しめる曲なのです。いろんな場面のストーリーを紹介しながら・・・本場ハンガリーで学んだ演奏解釈を、喜んでご指導させていただきます。 |